闇夜を切り裂くサーチライト。東扇島ヘリコプター離着陸訓練レポート。

闇夜を切り裂くサーチライト。東扇島ヘリコプター離着陸訓練レポート。

羽田空港からほど近いところにある神奈川県川崎市・東扇島。

島自体が巨大な物流港であり、そこを出入りする大型貨物船が行きかう物流の大拠点です。

その一角に実はヘリポートがあり、災害時の物資搬送拠点などとして備えられています。

先日、そのヘリポートを使った夜間離発着訓練が行われましたので、その様子をレポート致します。


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夕方の部

当日は夕方の明るいうちに行われる訓練と、日没後の夜間離発着訓練、計2回の訓練が実施されました。

風こそ強いものの、遠くを離陸していく羽田の旅客機が綺麗に写せるほどの絶好の撮影条件。

最初に現れたのは朝日航洋社のベル412・JA9616

訓練に参加する地方整備局のスタッフ輸送も兼ねていたようです。

訓練予定のリストには関東地方整備局と書かれていましたが、検査や他業務などの都合での代替機、またはチャーター機かと思われます。

ちなみにこのJA9616は検索していただくと分かりますが、過去に映画撮影用でなんちゃって自衛隊ヘリとしての塗装が施されていた時期があります。自分が撮影したものが無いので画像は載せられませんが、是非とも検索で見てみてください。

続けての飛来は横浜市消防のAW139。
『はまちどり1』と『はまちどり2』がありますが、今回は『1』の方が飛来しました。
離陸後、その高出力を活かしてかホバリングから垂直上昇でかなり高度を稼いでからの離脱。やはりAW139はかなりパワーがある機体ですね。
(ヘリにとって垂直に昇るというのは、かなりエンジンのパワーを求められるので、一般には前進して転移揚力を得ながら上昇します)

続けて神奈川県警からAW109「はまかぜ」が飛来。

機体の右側に映像伝送装置を付けていますね。

離陸するタイミングでちょうど大型船が通った為、港らしく船とヘリを絡めた写真が撮れました。

予定では海上保安庁と海上自衛隊も参加となっていますが、残念ながら昼の部はここまで。

夜の部

当日の首都圏の日没は17時20分頃、夜間離着陸訓練はまだ若干空に青さが残る17時半からスタート。

最初に現れたのは神奈川県警。夕方とは違うAS365『たんざわ』が飛来です。

着陸時はバルブ撮影出来ますが、アプローチは着陸前に一回ホバーしたところをスローシャッターで何とか・・・夜間のヘリ撮影は流石に難しいですね。

続けて一際眩しいサーチライトを照らしながら進入してきた機体。

なんと!海上保安庁のEC225、スーパーピューマ『いぬわし』(MH691)!!
これは思ってもいなかった機体。

思わぬ飛来に、周りのギャラリーも大興奮でした。

続けては横浜消防、こちらは昼とおなじ「はまちどり1」が飛来です。

いい角度で着陸してくれたので、なかなかいいアングルで撮れました。

こちらも一際強力なサーチライトで闇夜を切り裂き降りてきた、海上自衛隊のUH-60J。SH-60ではなく救難仕様のUH-60です。
海上自衛隊の救難ヘリは今後、削減・廃止が確定的となっているため、ナイトで撮影できる機会は貴重でした。

最後は朝日航洋のベル412が離脱して、防災訓練終了。

夜間のヘリ撮影というなかなか貴重な体験が出来ました。

ただ今持っている三脚だと望遠での撮影は厳しい(重さには耐えられても少しの風でブレてしまう)のも分かったので、今後の検討課題ですね。