百里基地ガイド

首都圏で唯一、戦闘機の見れる基地。
航空自衛隊・百里基地の紹介。

 

百里基地の魅力

1・首都圏唯一の自衛隊戦闘機飛行隊

何といってもこれに尽きます。

関東首都圏には複数の航空基地がありますが、入間は輸送機・支援機がメイン。
厚木は海自機と米海軍機、横田は米空軍機なので、自衛隊の戦闘機が常に配備されているのは、首都圏では百里基地だけです。

2・今や貴重なF-4ファントムを堪能

百里基地に配備されているのはF-4EJ改戦闘機。
開発元の米軍では「ベトナム戦争」の時代から飛んでいた、骨t…大変、歴史のある戦闘機です。
既に本家・米国では退役しており、現在使用している国でも、徐々に退役が進んでいるため、世界的にも見れる機会は減っています。

百里基地では、そんなファントムが3個飛行隊現役なので、思う存分ファントムを堪能できます。

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3・それほど悪くない交通アクセス

連絡鉄道こそ無いですが、民間の茨城空港が併設されていることから、交通アクセスはそこそこ良いかと思います。
茨城空港開港前は「陸の孤島」「空自隊員の配置希望者ワーストランキング常連」だの言われていたそうですが・・・
現在は東京駅や水戸駅からの高速バスなど、車を使わなくても便利にアクセス出来る交通手段が整っています。
また自家用車で行く場合でも、道はかなり整備されているほうです。

百里基地で見れる機体・部隊

302飛行隊 F-4EJ改ファントムⅡ

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垂直尾翼に赤・白・青のトリコロールカラーで描かれた大きな鳥のマークが部隊マーク。
ちなみに、この鳥は「尾白鷲(オジロワシ)」で北日本に飛来する種類。
302飛行隊がこのマークを使っているのは、部隊の歴史が北海道・千歳から始まったことに由来します。
航空自衛隊の歴史で唯一、領空侵犯機に実弾警告射撃を行ったことのある飛行隊として有名です。

301飛行隊 F-4EJ改ファントムⅡ

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星を散りばめたマフラーを巻くカエルがトレードマーク。航空自衛隊で最も古いファントム飛行隊です。
(飛行隊ナンバーについては、こちらの記事をどうぞ)
ちなみに、このカエルは「ガマガエル」だそうで、301飛行隊が百里基地で生まれたことから、地元・筑波山のガマ油の話が由来になっているそうです。
加えて「無事に帰る」という洒落た願掛けの意味もあるとのこと。
(自衛隊は縁起とか願掛けを大事にするところが多いです)

1985年~2016年まで30年に亘り、九州・新田原で南方の空を守ってきましたが、2016年秋、31年ぶりに生まれ故郷の百里へ帰還。
「カエルが帰る!」と往年のファンには堪らない里帰りとなりました。
なお新田原時代は5つ星だったカエルのマフラー。百里に帰ってきたのを機に7つ星に塗り替えました(写真は5つ星時代のです)
これは第5航空団⇒第7航空団に所属が変わったため。
細かいところに気を配るオシャレなカエルさんです。

第501飛行隊 RF-4E・RF-4EJ

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赤いキツツキマーク(ウッドペッカー)がシンボルの偵察航空隊。
独特な迷彩模様を纏う機体は「レコンファントム」とも呼ばれます。
(RECON=reconnaissance 偵察の意味)
部隊信念は「見敵必撮」で、見つけた敵は必ず「撮る」。

ちなみにこの501飛行隊、「偵察って何だっけ・・・?」と思わずツッコミたくなるような凄まじいキレッキレの機動飛行を航空祭で披露しています。
(往年のファントム好きからは、神田と栗田が乗ってるに違いないなどと)

百里救難隊

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U-125AとUH-60Jを装備する航空救難隊です。

鬼怒川大洪水や東日本大震災など、多くの災害で現場へ出動して人命救助に携わっています。

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救難隊は何処の部隊も鳥のマークをシンボルにしていますが、百里の部隊はフクロウがシンボルです。

百里基地へ行くには

基本的に車・公共交通(バス)のどちらでも、茨城空港へのアクセス手段と全く同じです。
ただし、東京駅からのバスは予約が満席のことが多いので要注意。

見学・撮影ポイント

基本情報として、百里基地には東西二本の滑走路があります。

ウェストサイド 03L/21R
イーストサイド 03R/21L

ウェストサイドが空港ターミナル側、イーストサイドが自衛隊基地側です。

自衛隊機はイーストサイドを主に使用しますが、時々管制の都合などで、ウェストを使用することも。

ウェストへの着陸は通称「西降り」「ウェスト降り」と言われ、接近して撮影出来るので、百里で撮影する人間にとっては御褒美です。

特に夕陽の綺麗な時間帯の西降りは・・・もう大興奮ですよ。

ちなみにさらにレアな「ウェスト上がり」=西側滑走路からの離陸も極々稀にあります。

定番ポイント・北門

(地図は茨城空港のターミナルからの道順です)
滑走路03Lのエンド付近にある百里基地見学の定番スポットで、何処に行くか迷ったら、とりあえずここに行けばOKです。

ターミナルからの距離

2.9km 徒歩30~40分 車で5~10分

脚立の要・不要

北風の場合→無くても離陸は撮影可能

南風の場合→着陸を撮れなくはないが画角は非常に狭くなる

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北風の場合

北風運用の場合は離陸する機体と、着陸して滑走路の端付近までタキシングしてきた機体を見学することが出来ます。

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また北風の場合、オーバーヘッドアプローチ(着陸前に基地上空で旋回して速度を落とす機動)を、ちょうどこのポイントの真上あたりで行ってくれるので

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こんなシーンが見れることもあります。
(ファントムの良い画像が無かったので、2015年のイーグル配備時の画像を使っています。ご了承ください)

北風の場合は基本的に脚立無しでも離陸なら十分に堪能出来ます。

南風の場合

南風の場合は逆に着陸と、離陸前にタキシングしてくる機体が見れます。

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(重ね重ねですが2015年の写真です。現在F-15Jは百里に配備されていません)

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南風の場合、脚立があった方が撮影の機会は増えます。
(特にタキシングは脚立がないと厳しいです)

一般的な身長の男性であれば足場が100cm前後の脚立があれば、フェンスの上にカメラを出す事は可能だと思います。
(後述のハンガー前も同様)

ハンガー前ポイント

空港ターミナルビルから少し離れた空き地からの撮影です。
滑走路を挟んで向こう側にアラートハンガーがあるので、通称「ハンガー前」などと呼ばれています。

ターミナルからの距離

2.2km 徒歩20~30分 車で5~10分

脚立の要・不要

北風の場合→脚立が無いと着陸やタキシングは撮影厳しい

南風の場合→離陸は脚立無しでも撮れる

県道360号線から「北山池緑地広場」の看板を目印に脇道へ入り、フェンスに沿って進んだ先にあります。
途中の道は砂利道で整備されていませんが、よっぽど車高の低い車じゃなければ大丈夫です。

アラートハンガー前ポイントへの行き方を細かく見る

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ただ車10台くらいのスペースしか無いので、アグレス飛来時などは一杯になることも。

このポイントの最大の魅力は「近さ」。

百里には東西二本の滑走路がありますが、ウエストサイド(03L/21R)を使う際には

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こんな超ドアップの撮影が出来ます(写真はAPS-C 300mm相当)

この動画は100mmくらいのミラーレスで撮ったものです。
航空祭並みの超至近距離で目の前を通っていくのは、このポイントならでは。

イーストサイドでも、それなりに近くまで来るのでタキシングをじっくり狙いたいという方に人気のスポットです。

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南風の離陸は、ちょうどいい高さを飛んでいってくれるので脚立いらずです。

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北風だとちょうどランディングポイントを狙えますが、脚立必要です。

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南風だと、ちょうどここの真上がブレイクポイントになります。

山川門ポイント

ターミナルから近いポイントですが、脚立が必要なことと、北風の場合は近くの樹木が南側の視界を遮るので機体がいきなり現れるのが難点です。

ターミナルからの距離

1.6km 徒歩20分 車で5~10分

脚立の要・不要

必須

茨城空港前交差店(セイコーマートのあるところ)を左へ、1個目の信号「山野」を右折。

そこからひたすらまっすぐに進み

この突き当りを右へ。

門に着きます。

風向きが北でも南でも離陸を狙うのにちょうどいいポイントになります。

ちょうど管制塔をバックに掠めながら飛んでいくので「百里らしい」写真を撮れます。

またちょうど向かい側がハンガーなので、機体の動きを確認しやすいメリットもあります。

仕切りがあって「国有地 無断使用禁止」と書いてある場所があり、そこに入って撮影している人もいますが、正直なところグレーゾーンですので、入る際は自己責任でお願い致します。

(おまけ)南エンドポイント

滑走路の南端から見学するパターンです。

筆者は北風で着陸する機体を撮るのに、たまに使ってます。

ただターミナルから4kmあるので徒歩1時間コース。
歩いた経験ありますが、流石に疲れました・・・

ただ滑走路の端なので、距離は文句なしに近いのがメリットです。

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これでAPS-C 150mm。標準ズームレンズがあれば、飛行中の機体でも画面いっぱいのアングルを狙えるのが最大のメリットです。

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ちょうどベースレグからファイナルに旋回してくるので、600mmとかのズームを使えば正面に近いアングルも狙えます。

ターミナルからは撮影出来ない?

ターミナルの展望デッキや、隣接する公園はお手洗いやら自動販売機完備で非常に快適な環境なのですが、如何せん距離があります。

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東側03Rの離陸待ちを公園からAPS-C 600mmで撮影した画像です。

滑走路までは直線距離で500m以上。
スカイツリーの上段展望台から地面の車を撮影するようなものです。

これがハンガー前ポイントになると東滑走路でも300mまで接近できます。
西の時は100m以内の距離です。

単に飛行機が飛んでるのを見る目的であればターミナルや公園もオススメ、というよりそちらが断然環境は良いですが、撮影目的であれば条件としては厳しいかと思います。

百里基地での撮影は午後がオススメ

紹介した3つのポイント全てに言えることですが、全て「滑走路の西側」です。
百里基地は東側が自衛隊基地で西側が民間飛行場なので、撮影しやすいポイントは自然と西側に集まりやすくなります。

と、いうことは「順光」が期待できるのは午後からになります。

筆者は大体、朝に出掛けて昼前に茨城空港周辺到着して食糧調達。
風向きと気象条件など見ながら撮影ポイント決めて移動。
ポイントで昼飯食べながら午後のフライト待ち。
こんなパターンで動く事が多いです。

ちなみに昼飯のオススメがこちら

 

北海道民には馴染みが深いものの本州ではほとんど姿を見かけることのないセイコーマート。何故か茨城空港の入口に一軒あります。

セイコーマートのお惣菜はボリュームあって美味いのです。

無線情報

百里基地のタワー周波数は323.8MHzがよく使われます。

とりあえず、これに合わせておけば大体の交信は受信可能です。

 

外柵撮影全般の案内は、こちら

痛飛行機弐