twitterの方で、少し話があったので、この機会に。

1970年代に導入されて以降、40年以上に亘り、日本の空を守ってきた戦闘機・ファントム。F-4EJ改として近代化改修を受けて、なお第一線に配備され続けています。
しかし全140機が調達されたファントムも、2015年度末(2016.3)時点での登録機数は僅かに54機(レコンファントムを除く)

既に半分は引退しており、間もなく1/3に達しようかというところまで来ています。

今後ファントムはいつ頃まで飛び続けるのか、引退はいつ頃なのか。

分かっている範囲で解説していきます。

※平成29年8月末
30年度予算案の資料が出てきたので、それに合わせ一部内容を変更しました。

2020年度に1個飛行隊に集約予定

航空自衛隊HPより

航空自衛隊が公表している資料では2020年度内に、F-35Aの新規飛行隊が配属される三沢基地から第3飛行隊のF-2が移動してくる予定となっています。

当然、1個飛行隊を受け入れるということは、その分は何処かの飛行隊が場所を譲らなければなりません。

この時点を以ってどちらかのファントム飛行隊が無くなることは、ほぼ確実であると言えます。恐らく、1個飛行隊へ寿命に余裕のある機体を集めて集中運用する形になるでしょう。

どちらが先か正確なオフィシャルの情報は未だ無いですが、301飛行隊は百里基地で生まれ、航空自衛隊最初のファントム飛行隊。
そう考えると「航空自衛隊、最後のファントム飛行隊」の名誉は地元生まれの301飛行隊が受け持つのではないでしょうか。

また、この時期に合わせて第501飛行隊(偵察飛行隊)も解散するのではないかという話もあります。

なお平成30年度の予算案にて302飛行隊が三沢でF-35A飛行隊に生まれ変わるという情報が新たに出て来ました。

これが事実だとすると、先に百里を去るのは302飛行隊ですが部隊名とマークは引き継がれる可能性があります。

残るもう一個の飛行隊の予定

現在、調達の進むF-35Aはファントムの後継機として導入が進んでいるものです。
よって、ファントム引退の行方はF-35Aの調達次第というところになります。

現在、予算が確定しているF-35Aは全部で28機(2017年度予算)。

2017年度予算で調達する機体は、2021年度末までに自衛隊へ引き渡す予定となっています。なので2021年末の段階でF-35Aは28機体制まで増えることに。

しかし、航空自衛隊の1個飛行隊は一般に4機編成×4、これに隊長機と副隊長機を合わせた18機が基本定数となっています。更に予備機も最低数機必要です。

なので、28機では2個飛行隊の定数を充足するには未だ不足していることになります。

平成30年度予算案ではF-35Aが更に6機調達予定で、これが納入されると34機体制。
今までの発注~納入までのスパンを考えると納入までに4年は必要。
よって2022年度内には34機に達する事になります。

仮にF-35Aを2個飛行隊維持するとなれば、これがギリギリの最低ラインではないでしょうか。

現在の防衛大網はF-35A導入後の戦闘機飛行隊定数を「13」としています。
イーグルの飛行隊が1個増えるとの噂もありますが、それの如何に関わらずF-35Aが2個飛行隊結成するまでファントム最後の飛行隊は解散出来ません。

よって、筆者は最低でもファントムの完全引退は2022年度、あと5年は必要と考えています。

本年2017年度は航空観閲式で、次は2020年、さらに次は2023年。

2023年の航空観閲式が、ファントム最後の晴れ舞台となるかどうか、その前に引退しているかというところではないでしょうか。

※参考資料
平成26年度以降に係る防衛計画の大綱について
中期防衛力整備計画(平成26年度~平成30年度)について
航空自衛隊三沢基地ホームページ
防衛装備庁調達・契約情報

痛飛行機弐