似ている機体の見分け方

自衛隊機には、派生型などで機種名がほとんど一緒なのに違う機体だったり、見た目がそっくりだけど実は違う機体だったり、というのが幾つかあります。

ただ見分けるポイントだけ、しっかり覚えておくと意外と簡単に見分けが付きます。

今回はそんな良く似た自衛隊機の見分け方のポイントを解説していきます。

YS-11EA・YS-11EB

どちらも入間基地に所属している機体ですが、その役割は全くといっていいほど違います。

こちらがYS-11EA型。

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この機体は「電子戦訓練機」で、味方の地上レーダーや高射部隊に対して、擬似的な電波妨害環境を提供して、その訓練をサポートするのが仕事です。
陸軍の訓練でスモークを焚いて、視界を遮るようなものですね。

で、今度はYS-11EB型。

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EB型はELINT=電子情報収集を担うための機体です。
相手の国はどんなシチュエーションで、どのような特性のレーダーを使用しているか等々、その情報を収集する為の機体です。
米軍機だとS型が「コブラボール」の名で知られるRC-135が近い機体でしょうか。

EA型とEB型は機体の前後にある「コブ」=レーダードームで容易に見分けが付きます。
コブがあるのがEB型、無いのがEA型です。

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この2機は外見の大きな特徴で、見分けが付くと思います。

C-130H・C-130R・KC-130H

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この左右に並んだC-130輸送機。
左は海上自衛隊のC-130R、右は航空自衛隊のC-130H。

航空自衛隊はC-130Hを購入しましたが、海上自衛隊は米軍で未使用になったKC-130Rから給油能力を省いた形でC-130Rとしてハークを購入したので、このように2種類のハークが日本に存在しています。

実際のところ、形はほぼ一緒なので、見分け方としては「色」と「機体番号表記」になります。

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C-130Rは非常に薄い水色の塗装をしています。
P-1哨戒機などと、似たような色合いです。
またプロペラがP-3Cなどと同じでグレーをベースに先端が赤・白なので、回転していても違いがはっきりと分かります。

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対して航空自衛隊のC-130Hでブルー系の塗装をしている機体(元々イラク派遣用なのでIRANの際に元の塗装に戻してるようで、徐々に減っていますが)は濃い目の水色に、プロペラはグレーに先端は黒です。
(分かりやすくするため、色を強調しているので、ちょっと色味が強いのはご勘弁)

また航空自衛隊が機首に3桁で機体番号を表記するのに対し、海上自衛隊は2桁で表記するので、ここでも両者を見分けることが可能です。

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また海上自衛隊機には迷彩塗装のハークは無いので、迷彩柄であれば一発で航空自衛隊のC-130Hだと見分ける事ができます。

また現在、航空自衛隊のC-130Hから空中給油機仕様に改造されたKC-130Hなる機体が2機だけ存在します。

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一見、普通のC-130Hに見えますが、ポイントは左右の翼、エンジンの外側にある、この部分です。

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思いっきりトリミングしたので、ちょっと画像が荒いですが、この翼に付いているバナナみたいな形の部品。
これが空中給油機仕様に改造された際に追加された、プローグアンドドローブ方式用の装置になります。
これが付いていれば、KC-130Hだと判別可能です。

RF-4E・RF-4EJ

百里基地・501飛行隊に所属する偵察仕様のファントム、通称レコンファントムにはRF-4EとRF-4EJの2種類が存在します。

RF-4Eは米国で生産された偵察機型ファントムを、そのまま輸入したもので、最初から「偵察専用機」として導入されています。

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偵察用のカメラなどは全て機首の下部に集約されており、F-4EJ改に積んであるような機首機銃は付いていません。

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またセンターラインポッドには燃料増槽を装着しています。

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またRF-4EはF-4EJとは別枠で調達されたため、機体番号は900番台が割り振られています。

対してRF-4EJはF-4EJの内、近代化改修を行わなかった機体に、センターラインポッドへ戦術偵察ポッドを装着する事で、偵察機仕様として使用している機体です。

RF-4Eと比較すると、ダーク系の迷彩塗装をしています。

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元が戦闘機仕様のF-4EJなので機首の機銃はそのまま残っています。

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センターラインポッドは偵察ポッドを搭載。
また戦闘機としての機能が残っているため、訓練時には空対空ミサイルの模擬弾を携行していることがあります。

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機体番号も、製造番号をF-4EJ改時代のものを引き継いでいるため、RF-4Eと違い300番台になっています。

他にも色々と似ている機体がありますが、筆者の手持ち写真ではこれくらいが限界でした。
また手持ちが増えましたら、別の機会に解説したいと思います。

痛飛行機弐