遠征撮影レポート H29.4 嘉手納飛行場 コブラボール現る

遠征撮影レポート H29.4 嘉手納飛行場 コブラボール現る

筆者、実はこの数日間、沖縄県に滞在しておりました。

昨今の情勢とは無関係に、以前から決まっていた1人旅だったのですが、4月に入ってからの様々なニュースを見て

「緊張の高まった沖縄とは、どんなものか」

自分の五感で感じてみたいと思い、特に米軍基地絡みの撮影をメインに旅程を変更。

数日間掛けて米軍基地、そして昨年度のスクランブル発進回数が800回を超えた第9航空団を、じっくりと見て来ました。

長くなりますので、米軍編と自衛隊編の2つに分けて、書いていきます。

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嘉手納基地

嘉手納基地は沖縄県中部に存在するアジアでも最大規模と言われる米軍飛行場で、その面積は約20平方km。横田基地と比較しても2.8倍の広さという、とてつもなく巨大な飛行場です。

所属する部隊は第18航空団、第82偵察隊、第353特殊戦航空群など。

嘉手納基地に隣接する道の駅かでなから、撮影して来ました。

撮影日は4月13日(木曜日)です。

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午前中に到着して、最初に飛び立ったのは82偵察隊のRC-135。
レジ番号より、電子情報収集用のRC-135Wリベットジョイントと推測されます。

この機体は、いわゆる「コブラボール」ではなく、普段から嘉手納に所属している機体とのことです。

更に、お昼前には

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同じくリベットジョイント(こちらはV型と思われる)が追加で1機上がりました。

どちらの機体も夕方に撤収するまで帰ってこなかったので、違う基地へ向かったか、あるいは「何処か」に張り付いて情報収集任務にあたっていると思われます。

さらに第7艦隊哨戒部隊のP-3Cオライオンも続々と上がります。

p3 012

p3 222

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この日は合計3機が離陸していきましたが、少し気になるのが3枚目の589号機。

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胴体下部のセンターライン。何か外付けのポッドみたいなものを付けています。
P-3Cには電子戦ポッドなどがあると聞きますが、実物を見たのは初めてです。

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そして何故か機番も部隊マークも全く書かれていないIRAN帰りの自衛隊機みたいな尾翼・・・謎は深まるばかり。

kc135

kc022

kc987

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KC-135空中給油機。この日は4機が確認できました。

4枚目の機体はプローグアンドドローブ方式用のアタッチメントをつけているので、ヘリの給油を行うものと思われます。

正直、この空中給油機を見るだけでも、米空軍が如何に桁違いの戦力を保有しているかが分かります。
航空自衛隊の保有する空中給油機(KC-767)の全数に匹敵する数が、米軍にとっては「1日のフライト数」な訳ですから。規模が違いすぎます…

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弾道ミサイル観測機 コブラボール現る

rc135s1

rc135s2

rc135s3

真っ黒で不気味なエンジンナセル。
ニュースなどで名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
弾道ミサイル観測機RC-135S、通称「コブラボール」です。

これが嘉手納に飛来しているということは、アジアにおいて、弾道ミサイル発射の危機が高まっているということ。
しかも今回は自分が午前中に到着してからは離陸を見ておらず、着陸だけ。
撮影はお昼過ぎでしたので、恐らく「観測任務」の帰りなのではないでしょうか。

思わず身震いしましたが、緊迫する情勢の象徴的な存在でもある、この機を見れただけでも、今回沖縄へ向かった価値はあったような気がします。

なお大気観測機WC-135コンスタントフェニックスも、嘉手納へ展開しているとの情報がありましたが、この日は姿を見ることがありませんでした。

第18航空団

午後からは第18航空団のイーグルも出て来ました。

eagle1

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2枚目の画像は尾翼カラーが複数色入ってるので指揮官機と思われます。

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タッチ&ゴー訓練の一コマ。
ブルー5番機のローアングルキューバンもビックリ、滑走路からのメラメラでピントがボヤけるほどの低さ…凄い気合の入った飛びっぷりです。

hh60

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HH-60G ペイブホーク。航空機搭乗員の救助活動を行う、戦闘捜索救難用のヘリコプターです。
この日は数え切れないくらい、基地周辺で降下・上昇を繰り返しており、救難ミッション時の機動飛行訓練などを行っていたのではないかと思います。

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夕方頃に現れたC-130。
不鮮明ながらテールコードから察するに、岩国所属のKC-130Jでしょうか。

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何も書かれていない真っ白のB747。
一体何じゃこりゃとレジ番号で検索掛けたら、アトラス航空の所有機だそうです。

輸送チャーター機だと思われます。

747

夕方、更に747(ナショナルエアカーゴ塗装)が飛来したところで、撮影を終了。

まずは米空軍の桁違いの規模、そしてコブラボールの飛来など、色々と自身にとって感じられた1日でした。