先週の①に続いて、戦車と似てるけど戦車じゃない、違う仕事を担う自衛隊の車両を紹介して行きます。

戦車回収車

此方は下半分だけ見ればどう見ても戦車、という車両ですが戦車の特徴でもある主砲が載っていません。

この車両は「戦車回収車」または「装軌車回収車」という名称で、戦場で故障・被弾・脱輪などにより動けなくなった戦車を回収・移動される目的の車両です。

下半分が戦車と似ているのは当然と言えば当然で、足回りは74式・90式・10式の各戦車のものをほぼそのまま使用しています。

言わば戦車の兄弟車両ともいえます。
(ドイツ語ではBergePanzer=回収戦車とも呼ばれます)

戦車を引っ張るだけのパワーを備え、戦車が走れるのと同じ道を走る、そんな車両を作るくらいなら戦車の車体をそのまま使ってしまうほうが合理的なのです

主砲が載っていない代わりに、大重量を吊り上げることの出来るクレーンや牽引するためのウィンチを備えて、戦車の牽引や主砲・パワーパック(エンジン)の改修などの修理作業にも対応。
また攻撃手段は12.7mm重機関銃しかありませんが、戦車が投入される戦場に自らも入らなくてはならないため、一定の防弾装甲や発煙弾などの自己防御手段も備わっています。

戦車回収車と戦車との違い

  • 車体は戦車のものを流用
  • 主砲は無く、攻撃手段は重機関銃のみ
  • 装甲は戦車ほどでなないが強固

自走高射機関砲

戦車と比べると少し背の高いこの車両。
戦車回収車と同じく此方も戦車の車体をそのまま流用していますが、上に乗っているものが大きく違います。

正式名称は87式自走高射機関砲で「高射」の名前の通り、空を飛ぶ敵を撃ち落すのが仕事です。

強靭な装甲を誇る戦車ですが、一般に最も装甲が分厚いのが真正面で側面や後方などは少し装甲が薄くなります。全方向に鉄壁の装甲を施してしまうと、あまりに重くて動けなくなってしまうのです。
そんな戦車で最も弱いのが「上部装甲」。
戦車は空からの攻撃に弱いのです。

自走高射機関砲は戦車部隊と行動を共にして、飛来する敵ヘリコプターなどから守る役割を果たします。

機関砲は35mmを左右に各1門、対空レーダー・火器管制装置なども搭載しておりこの車両1台で敵の発見・照準・射撃まで全て可能となっています。

自走高射機関砲と戦車の違い

  • 地上ではなく空の敵を撃つのが仕事
  • 攻撃手段は35mmの機関砲×2
  • 戦車の車体を使っているので走行性も高い

 

2回に分けて紹介してきましたが、まだ説明しきれていない車両も幾つかありますので、そちらはまた別の機会に解説出来ればと思います。