軍用機が、その所属を明らかにする為に掲げる国籍マーク。

日本では日の丸の赤い丸印がそのまま使われていますが、あの赤い日の丸マーク、果たしてどれくらいの大きさがあるものなのか。

防衛省の資料などから解説していきます。

塗装は調べられる?

自衛隊機にどのような塗装を施すかは、陸海空各自衛隊の国有財産(航空機)取扱規則によって定められています。

もっとも気になるであろう戦闘機を扱う航空自衛隊についてはJ.T.O 航空自衛隊所属航空機の標識、マーキング及び外面塗装の基準として定められていますが、J.T.O=技術指令書を外部から見ることは難しく、詳細を知ることは困難です。

しかし陸海空の中で海上自衛隊だけは、この塗装に関する資料を誰でも閲覧することが可能です。

機体別のサイズ

まずは海上自衛隊の代表的な機体とも言える大型の哨戒機たちから。

大型機の場合、主翼上下及び胴体の後部ドアより少し後ろの左右側面に国籍マークがありますが、これらの大きさは概ね直径1メートル前後となっています。

P-1では胴体及び主翼に書かれている赤丸の部分が直径1000mm=1mちょうど、これに白い縁が付いた全体の直径が1133mmとなっています。

対してP-3Cは、赤丸の直径が926mm、白縁を含めて1050mm。

約8cmですが、P-1哨戒機の国籍マークの方が大きいようです。

また、同じP-3CでもUP-3Cなど自衛隊導入当初の上下2色カラーを用いている機体は異なる塗装仕様が定められており、赤丸が1500mm、白縁を入れて1700mmと現行の単色塗装と比較して500mm=50cm近く大きな国籍マークが描かれていることになります。

似たようなアングルで並べてみると、明らかに大きさが違うのが分かりますね。

他に大型機ではUS-2飛行艇が赤丸1190mm、フチ込で1400mmとなっています。

続けて小型機の方を見てみると

海上自衛隊の固定翼機で恐らく一番小さいであろうT-5では主翼の日の丸が600mm、胴体の日の丸は650mmと若干サイズが異なっています。
(機体が白なので、フチは無し)

同じ機体をベースとするLC-90(連絡機)とTC-90(練習機)は日の丸のサイズも同じかと思いきや、LC-90は胴体が450mmで主翼が800mm(フチ無し)

TC-90は胴体が赤丸700mmのフチ込で760mm、主翼が赤丸720mmのフチ込800mmと異なるサイズが採用されています。

同じ機種だから、同じ基準、というわけではないようです。

しかしヘリコプターのSH-60JとSH-60Kだと赤丸350mmのフチ込みで400mmと同じ基準が採用されています。

一方で救難用のUH-60Jだと胴体で赤丸が850mm、胴体下は大型固定翼機のマークに匹敵する1000mmの赤丸が描かれているようです。

 

簡潔にまとめると

  • 大型機の日の丸は1メートル前後
    (但しP-3Cの旧塗装は1.5mと一回り大きい)
  • 小型機は60cm~80cmほど
  • 回転翼は機種により全くバラバラ
  • 機種が同じでも日の丸サイズが同じとは限らない

一体、どのような基準で国籍マークのサイズが決められているのか、調べるほど謎が深まるばかりです。

※参考資料

  • 海上自衛隊の使用する航空機の分類等及び塗粧標準等に関する達
  • 各自衛隊 国有財産(航空機)取扱い規則