陸自最大の航空部隊。第1ヘリコプター団。

陸自最大の航空部隊。第1ヘリコプター団。

回転翼を中心に多くの航空機を運用する陸上自衛隊。

主に方面隊隷下の方面航空隊と、師団・旅団隷下のヘリコプター隊として全国に配備されていますが、その中で飛びぬけた規模の航空機を配備する組織が木更津にある「第1ヘリコプター団」です。

今回は、陸自で最大の航空戦力を有する第1ヘリコプター団を解説していきます。


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最大の航空部隊

第1空挺団や水陸機動団などと同じく「団」の規模を有する第1ヘリコプター団は、木更津駐屯地に本拠地を置き陸上総隊の直轄部隊として日本全国をその担当区域としています。

その規模は陸上自衛隊の航空部隊の中では最大であり、特にCH-47大型輸送ヘリコプターについては陸上自衛隊の全保有数の半分近くがここに配備されています。(2018年3月現在、陸自の保有数が56機に対し30機以上を配備)

またその他にも全国でもここにしかない特色ある部隊が配備されているのが特徴です。

圧倒的な輸送力
第1ヘリコプター群

第103~106飛行隊による4個飛行隊で構成されるCH-47J/JA部隊。

各飛行隊は8機配備を基本としており、4個飛行隊で合計32機という非常に大きな輸送能力を有します。

また、同じく千葉県に所在する習志野・第1空挺団の空中機動支援も担っており、高高度からの落下傘降下や各種ロープを用いた降下などを飛行展示で披露しています。

回転翼特殊部隊
第102飛行隊

第1ヘリコプター団の中でも特に異彩を放っている飛行隊がUH-60JAとOH-6を配備する第102飛行隊です。

第102飛行隊はアメリカ軍の特殊作戦航空部隊ナイトストーカーズをモデルとした部隊と言われており、その任務は特殊作戦群と強く関係しています。

それ故に情報もなかなか出てこない部隊なのですが、UH-60JAを増槽無しで運用していたり、私物装備品らしきものが多く見受けられるなど、その姿は陸自の回転翼部隊の中でも特に異彩を放っています。

VIP専用
特別輸送ヘリコプター隊

EC225を用いて、総理大臣などのVIPを輸送する任務を担う特別輸送ヘリコプター隊も第1ヘリコプター団に所属しています。

固定翼LR-2
連絡偵察飛行隊

回転翼機がメインの陸上自衛隊で、唯一の固定翼機LR-2。

北部(北海道)・西部(九州)の各方面航空隊、及び沖縄の第15ヘリコプター隊にはそれぞれ独自で配備されていますが、それ以外の東北・東部・中部の各方面隊で使用するLR-2は第1ヘリコプター団の連絡偵察飛行隊に集約されています。

主に幹部の駐屯地間輸送などで、各地の飛行場を飛び回っているようです。
連絡「偵察」の名前の通り、訓練展示などでは機体下部に偵察ポッドを装着した偵察飛行任務を度々披露しています。