駅から歩いて行ける都内のヘリ祭。立川防災航空祭ガイド。
令和1年は11月8日開催予定
航空祭というと、どうしても飛行場で駅から離れていたり、交通の便が不便だったりしますが、都内から電車1本、しかも駅から徒歩圏内という非常にアクセス抜群の航空祭が存在します。
陸上自衛隊・立川駐屯地で行われる「立川防災航空祭」です。
最寄り駅の中央線・南武線、立川駅からは徒歩で15分~20分。
歩くのが面倒な方には路線バスもありますが、十分に徒歩圏内です。
(立川駅北口より。帰りは駐屯地内より駅までのシャトルバスが例年運行)
そんな都心からすぐの場所で楽しめる航空祭、立川防災航空祭の魅力を解説していきます。
ちなみに筆者の好きな航空祭の1つでもあります。
ちなみに、この情報を見たいという方も多いと思うので先に書いておきます。
例年行われる「CH-47地上滑走体験」の整理券ですが、2016年は開門1時間前に正門へ並んで、ちょうど目の前で整理券が無くなりました。
そもそも立川駐屯地って?
900mの滑走路を持つ立川飛行場に隣接する陸上自衛隊の駐屯地で、東部方面隊直轄の飛行隊と第1師団の飛行隊がそれぞれ置かれています。
配備機種はOH-1、OH-6、UH-1Jの2機種です。
最近だと映画シン・ゴジラの舞台となったことでも有名です。
(すぐ近くに立川予備施設もあります)
また立川飛行場は陸上自衛隊だけでなく、東京消防庁と警視庁の航空基地も隣接しており、これらの機体も航空祭に参加します。
立川防災航空祭のここが魅力
航空祭と名は付いていますが、飛行するのは基本的にヘリコプターのみです。
(一部外来で固定翼もあるが、帰投でしか飛ばない)
なので音量も控えめで、子供連れでも安心して楽しめると思います。
またアクセスが良いわりに混雑も控えめで、のんびり楽しめるのもポイントです。
撮影環境にこだわらないなら、例年9時50分くらいの編隊離陸に間に合うようにいっても十分楽しめます。
9時50分 編隊離陸
10時頃から式典、ドリル展示など
10時40分頃 大編隊上空通過
大編隊が戻ってくるまで各種出し物
その後、各ヘリの紹介→飛行展示
11時30分頃よりメインの防災対応展示
とにかくヘリ好きにはたまらない大編隊飛行
立川防災航空祭の目玉といえば、やはりこれ。
自衛隊・警察・消防が一斉に飛び立つ立川大編隊飛行です。
これだけの数のヘリが離陸するのは、もうそれだけで圧巻です。
(映像の天候が悪かったのはご愛嬌で)
陸自ヘリの編隊飛行は他でもありますが、この警察や消防も混じった大編隊は少なくとも関東では立川くらいだと思います。
見れるヘリがとにかく多い
多くのヘリを保有する警視庁や東京消防庁が参加するので、とにかく一度に見れるヘリの機種が多いのです。
この3年ほどで実際に飛行した機種で、2017年現在も現役のものを全部とはいきませんが抜粋して並べてみます。
陸上自衛隊 UH-1J
陸上自衛隊OH-1
陸上自衛隊 OH-6
警視庁おおとり5号 EC155
警視庁おおとり7号 ベル412
警視庁おおとり4号 AB139
東京消防庁ひばり AS332
東京消防庁ちどり AW139
東京消防庁かもめ AS365
これに外来展示機で空自や海自が来たり、米軍が来たり、2015年には海上保安庁も来てた実績があるので、1日で見れる機種数は相当なものです。
2014年
陸上自衛隊
特別輸送ヘリコプター隊
2014年
航空自衛隊 UH-60J
2015年
海上保安庁「あきたか」
2015年
米空軍 UH-1N
(横田基地所属)
2016年
米陸軍UH-60
(座間基地所属)
外来の陸自ヘリによる機動飛行展示も
とにかくヘリ、ヘリ、ヘリ尽くし。ヘリマニアにはたまりません。
また短距離ですが滑走路も有していますので、固定翼機も飛来して地上展示を行います。画像は陸上自衛隊のLR-2です。
「防災」に特化したメインの展示飛行
立川防災航空祭のメイン展示は「首都に巨大災害が発生した時の、各航空隊の活躍」という形で行われます。
機動飛行や戦闘訓練をメインにする他の駐屯地とは一味違う魅力です。
(この展示飛行に先立ち、各ヘリコプターの紹介飛行や陸上自衛隊のヘリによる展示飛行も勿論あります)
航空機の展開と平行して各種の地上作業や、陸上自衛隊のヘリコプターから東京消防庁のレスキューが降りてくるといった、各機関の連携も見ることが出来ます。
空中消火の実演が見れる
展示飛行の一環として毎年、ヘリコプターによる空中消火の実演が行われます。
何百~何千リットルの水が一気に放水されるのは、なかなかの迫力です。
展示飛行はほぼ正午までに終り、その後は音楽隊の演奏などが開催されます。
時間はたっぷりあるので、地上展示も見て回るには十分すぎるほどです。
そして・・・立川は最後に大きな魅力があるのです。
それは「展示機の帰投」!
撮影好きには嬉しい、立川の帰投タイム
帰投なんて何処でもやってるじゃないかと侮るなかれ、立川防災航空祭の帰投には大きな魅力があって
晴れていれば光線状態が抜群に良いのです。
関東一円でヘリを撮影する機会としては、かなり恵まれた環境です。
大体、帰投が始まるのが14時半頃ですが、観覧エリアはちょうど太陽を背にする形になります。
時期的に滑走路のメラメラなどの影響もそれほど受けず、弩順光でヘリの姿を写真に収められます。
ちなみに、たまにサービスしすぎでこんなことをしてくれるパイロットさんも
固定翼は誘導路が近いので、正面近いアングルを狙えます。
条件次第ではローパスしていってくれることも。
立川防災航空祭のポイント
展示飛行の基準中心点は来賓席(椅子の並んでるあたり)なので、そこを中心にヘリは動く。
ただし雨の恐れがある場合、来賓席は奥の格納庫へ移動。その場合、演技基準点もそちらに変更される。
メインの展示飛行は正午頃なので、ほぼ真南からの光線。
(立川の滑走路は1/19)
演技基準点より南側(入口に近いほう)で構えたほうが、撮影しやすいかも。
飛行展示修了後に展示エリアへの移動飛行があることが。
これが結構間近で迫力のあるチャンスタイム。
帰投タイムは航空祭恒例の地引網あり。来賓席のあたりまでは移動させられます。
アクセス抜群でヘリを思う存分堪能できる立川防災航空祭。
ヘリマニアには必見です。
末筆:立川駐屯地航空祭の抱える問題
好きな航空祭だからこそ書かざるを得ませんが、幾つか問題点もございます。
①毎年恒例:正門前での政治団体の衝突
立川はいわゆる「反自衛隊」の運動に遺恨の深い場所で、毎年その手の政治団体と、それに対抗する団体が現れて一悶着起こしています。
面倒なものには触れず関わらずでいきましょう。
②CH-47の地上滑走体験 整理券問題
地上滑走体験となっているのですが、実際はかなり高い高度まで上がり「体験搭乗」に近いものがあり、毎年人気となっています。
後ろを飛んでるのが地上滑走体験のチヌークです。かなりの高さなのが分かるかと思います。
しかし人気+先着順(2016年まで、2017年は不明)ということがあり、マナーが正直なところよろしくありません(割り込み、早朝組の待機列など)
個人的には抽選制にしてもいいのではないかと思っています。
③新体操の撮影問題
「立川防災航空祭」で画像検索を掛けてみると「検索ワード間違えたか?」というくらい、ヘリや自衛隊と関係無い画像が出てくるかと思います。
これは展示課目の1つで東京女子体育大学の新体操展示なのですが、確か2014か2015年あたりから公式に「撮影禁止」ということになりました。
検索で出てくる画像は、撮影禁止前のものが多いようですが、検索掛けるとこれだけ沢山出てきて更に検索上位に来るということは、まぁ結局「そういう輩」が相当おるんでしょうね。
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