燻し銀の妙技。入間シルバーインパルス。
毎年、多くの人が訪れる入間基地航空祭。
ブルーインパルスが注目されがちですが、地元所属の飛行隊もそれぞれの持ち味を活かしたフライトを披露してくれます。
今回は、その1つ、ブルーならぬ「シルバー」インパルスを紹介していきます。
正式名称は
中部航空方面隊
司令部支援飛行隊
入間基地でシルバーインパルスとしてフライトを行っている部隊は、正式には中部航空方面隊・司令部支援飛行隊という名称の部隊です。
頭文字を取って「中支飛」と呼ばれる他、以前は『航空総隊司令部飛行隊』だったので、その頃の呼び名で呼ぶ方もいるようです。
また入間の他には三沢基地(北空)、春日(西空)、那覇(南西空)に、それぞれの航空方面隊隷下の司令部支援飛行隊、または飛行班があります。
司令部支援飛行隊は主に「技量維持飛行」を担っています。
(幹部自衛官の移動手段という役目もあり)
航空自衛隊のパイロットは必ずしも飛行隊に所属しているわけではなく、将来の高級幹部候補として様々な配置を行き来しなくてはなりません。
しかしパイロットとして一定の技量を維持するためには定期的にフライトを行う必要があり、そのフライトを行うための部隊として司令部支援飛行隊があるのです。
シルバーインパルス
そんな司令部支援飛行隊ですが、航空祭でシルバーインパルスを名乗るようになったのは2009年か2010年頃だったかと思います。
何故「シルバー」なのか?
筆者自身、公式な話として聞いたことはありませんが、一説に
「パイロットが皆、『シルバー』だから」
一種の自虐ネタとして名乗り始めたと言われています。
ブルーインパルスは最も階級の高いリーダー1番機で40代前半、3番機や4番機では30才前後のパイロットが勤めますが、対するシルバーインパルスは
平均年齢50才
と言われています。
つまり「シルバー世代」の「シルバー」なのです()
燻し銀の妙技
しかし流石は飛行時間数千時間の熟練パイロット揃い。
その飛行展示は「燻し銀」の形容詞がピッタリです。
2015年までは主に4機編隊による飛行展示を実施していましたが
2016年は5機。
そして2017年は
ブルーインパルスよりも1機多い『7機編隊』にまで増えました。
ちなみにシルバーインパルスとしてフライトを行うパイロットの中には、元ブルーインパルスのドルフィンライダーという方もいらっしゃいます。
7機編隊によるツリー隊形。
心なしか年々、隊形の密度が狭くなったり機動の激しさが増してるような気もします。
入間でしか見れない「シルバーインパルス」。
ブルーだけでなく、その燻し銀の妙技を堪能してみてはいかがでしょうか。
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