空飛ぶタマゴ・OH-6

空飛ぶタマゴ・OH-6

先日の「ガ○タンク」に続いて、面白い愛称の付いてる装備品の紹介です。

米・ヒューズヘリコプターの開発した小型ヘリコプターOH-6

米軍ではヘリコプターには先住民族の名を付けるので、OH-6には「カイユース」の名前が与えられています。
また自衛隊ではコールサイン「オスカー」が付いています。

しかし、その形状から付いた愛称は「フライングエッグ=空飛ぶタマゴ」

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確かにボディー形状は、タマゴそのものですね(笑

今回は、そんな可愛らしい空飛ぶタマゴ、OH-6の紹介です。

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小さな働き者・OH-6

観測ヘリコプターOH-6が登場したのは、ベトナム戦争の時代、1960年代中盤のことです。

観測ヘリコプターは敵地で索敵任務を行ったり、砲兵部隊の砲撃を前線観測する任務を行うためのヘリコプターですが、当然敵に発見されるリスクが非常に高いため、極限まで地形を活かした低空飛行が要求されます。
(真偽は不明ですが、観測ヘリが田舎の牧場の「柵」に引っ掛かって墜ちた、なんて話もあるほど)

当時、主力だったヘリコプターはUH-1ヒューイですが、これは人員輸送を主任務としていたため動きが軽快とは言えず、また当時存在した小型ヘリのベル47では、馬力不足から十分な任務を行う事は難しく、新たな観測ヘリが求められたのです。

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OH-6は小型ながら4人搭乗可能で、アリソン250エンジンの高い出力を活かし、高い運動性能と十分な航続距離を誇る非常に高性能な機体として、ベトナムの密林ではAH-1コブラとペアを組み大きな戦果を挙げました。

小型な機体は更にローターの折りたたみも容易に行う事が可能で、戦術輸送機による長距離展開でも、大きなメリットとなっています。

また本来、観測ヘリコプターですが、その高い運動性能や運用の柔軟性が評価され、M134ミニガンやポッドなどを備え付けた「AH/MH-6」としても採用されています。

機体の側面に隊員が腰掛けて輸送される姿は、映画やゲームなどでも見たことのある方は多いのではないでしょうか。

ちなみに有名な「リトルバード」の名称は特殊作戦用途のMH-6に付いているものです。
(M230機関砲やミニガン積んで「小鳥」というのも、何とも皮肉というかなんというか)
なおAH-6には「キラーエッグ」なる、ストレートな名称が付いています。

自衛隊のOH-6

自衛隊のOH-6採用はA型のライセンス生産であるJ型の導入が1969年と古く、1979年にD型へ切り替えて、1997年まで継続されました。

価格が安く、操縦性能も良好なことから、練習ヘリコプター(TH)としても使用され、陸自のみならず海上自衛隊でも練習ヘリコプターとしてOH-6を採用しています。

OH-6Dだけでも合計200機近くが生産、納品されましたが、平成28年度版防衛白書によれば、2016年3月末日時点での保有数は48機とのことで、既に3/4は引退していることになります。

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後継機として、OH-1も導入されましたが、少数の調達で終わった上に、川崎重工がお金でやらかしてしまったため、まだ少しの間OH-6は働く事になりそうです。

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各方面隊の航空隊には必ずと言っていいほど配備されているので、見れる機会も多いです。

戦闘ヘリコプターや輸送ヘリコプターのような派手さは無いですが、その小さな機体で縦横無尽に飛び回る姿は独特の魅力があり、特に2機で展示飛行をすると、その魅力を存分に披露してくれる、なんとも可愛らしいタマゴさんです。