自衛隊階級別役職(1佐編)

自衛隊階級別役職(1佐編)

自衛隊には上は将、下は二士まで全部で16の階級が存在します。

特に三尉以上は士官・幹部で、隊長などの職を任命される立場ですが、どの階級だと、どれくらい部下がいるのか、言ってしまえば「偉い」のか。

簡単にまとめてみました。

今回は1佐、外国でいうところの大佐です。

1佐

自衛隊の1佐は正確には(一)~(三)まで、細かく分かれており、それぞれ任命される役職が異なります。
(1佐(一)の方が、立場では上にあたります)

会社でも一口に「部長」と言っても、隷下組織の大小で発言権が違うようなものだと思っていただければ。

更に言うと、自衛隊の階級は上から順に将(大将・中将相当)→将補(少将相当)→1佐となりますが、諸外国では1佐の上に最も位の高い佐官として「准将」があります。
自衛隊の場合、そのポジションが無いので、1佐を分割しているとも考える事が出来ます。

細かく書いていくとキリが無いので、おおよそで考えて下さい。

一等陸佐

一般に連隊長、または群長など、大部隊のトップに就きます。

各兵科の最上級単位が「連隊」なので、それぞれの兵科で結成される組織の、最も偉い立場が一等陸佐です。

会社でいうと、営業・開発・総務など、各部門別の長なので部長相当でしょうか。

ちなみに普通科連隊長を例に取ると、一個連隊の定員は約1000人となります。

dsc_2168

陸上自衛隊の自衛隊旗は、連隊単位で与えられますので、一佐=自らの旗を持てる地位とも言えます。

ちなみに、連隊長は先ほどの区分で言うと、一等陸佐(二)に該当します。

では、これより偉い一等陸佐(一)は、どのようなポジションになるかというと、方面隊直轄の部隊長が多いです。

例えば、陸上自衛隊の航空隊や方面特科隊が、これに当たります。
(一部、航空隊は例外もあるようですが・・・)

方面隊→師団→連隊等で指示を受ける部隊長は一等陸佐(二)
方面隊から直接指示を受ける部隊長は一等陸佐(一)

と考えると分かりやすいかと。

また師団付の幕僚長など幕僚組織の重要なポジションを務めるのも、一等陸佐(一)です。

一等海佐

海上自衛隊の一等海佐は、主に大型護衛艦の艦長を務めます。

DDH・DDGなど、護衛隊の旗艦を務めるような艦が、これに該当します。

dsc_4446

護衛隊は4隻構成なので、旗艦の艦長が4隻の代表かと思われますが、実は護衛隊司令は別にいます(ややこしい

護衛隊司令が一等海佐(二)で、大型艦の艦長は一等海佐(三)です。

また潜水艦隊、第1・第2潜水艦群の群長は一等海佐(一)が務めます。

一等空佐

一等空佐は主に飛行群司令などが代表的なポジションです。
(飛行群=各航空団の飛行隊をまとめたもの。飛行隊の1つ上の単位)

DSC_4995

飛行群司令は一等空佐(二)。
この階級が就くポジションとしては他に航空団司令部副指令、などがあります。

では一等空佐(一)は、どのような職に就いているかというと

・警戒航空隊司令
・高射群司令
・輸送航空隊司令

などになります。

書けば書くほど、ややこしいのですが、とりあえず1佐と一口に言っても、実は色々なパターンがあると考えて下さい。

ただ、何百人、時に千人単位のトップに立つというのは、やはり凄い事だと言えます。

続けて二佐(中佐)編を読む