中国海軍・052D型駆逐艦『太原』を見てきた。
先週の横須賀・軍港めぐりでの各国艦艇のレポートに続き、東京・晴海埠頭に入港した中国海軍の052D型駆逐艦『太原』を、遠目ながら見学して来ました。
今回はそのレポートをお送りします。
太原、欢迎来到日本
残念ながら
見学デッキでは撮れず
晴海埠頭に近付くと、普段は見かけないようなバリケード(国会議事堂や大使館周辺で見るもの)や、警備の警察官が多数。
やはり中国海軍ということもあり、警戒度が高めなのだなと感じました。
その影響か、普段は外国艦艇の入港時にも解放されている晴海埠頭の見学デッキは完全封鎖。
全体を撮影出来る豊洲市場側でも撮影しましたが、やはり近場であるターミナルでは各所の隙間を縫って少し妥協しながらの撮影となってしまったのが残念です。
全体を見ると、まず日米どちらの艦艇とも色が違うというのが印象的でした。
ねずみ色・灰色というよりは、もっと白っぽい色合いです。
海上自衛隊側のホストシップとしてなのか、護衛艦「さみだれ」も入港していましたので並べて撮影してみると色の違いが歴然ですね。
イギリス海軍の艦艇をもう少し薄くしたような色にも見えます。
(画像は揚陸艦アルビオン)
細部に目を移すと、やはり目立つのは前方に構える主砲。
Mk.45・5インチ砲よりも一回り大きい130mm速射砲だそうです。
砲身上部に箱のようなものが付いていて、これはなんだろうと思いましたが、Twitterで頂いた情報を元に自分でも調べなおしたところ『初速測定器』と思われます(撃ちだした砲弾の速度を計測する)
艦橋前方には近接防御火器。
海上自衛隊や米軍が採用しているファランクスの20mmに対して、GAU8機関砲と同じ30mm機関砲を搭載しています。
砲身数は数える限り11門でしょうか。
ターミナル上部の展望台に登って、甲板のVLSを撮影。
遠くからなので何とも言えませんが、日米が使用しているMk.41VLSのセルに比べると1つ1つが大きめにも感じます。
(写真は「きりしま」のVLS)
マストの形状は、非常に独特ですね。
また船体の割りに、低めに抑えられているように感じます。
ホストシップとしてやってきていた海自の「さみだれ」と比較しても、ビル2~3フロア分は低いでしょうか
(画像はクリックで拡大)
全体的に近代的な装備・見た目の『太原』ですが、艦の後ろに目をやるとなんと昔ながらの「八木アンテナ」(テレビ受信用のアンテナと同じ原理)。
対水上捜索用レーダー、あるいは対空二次元長距離レーダーでしょうか。
そして、こちらは対潜用の短魚雷にしては数が多い気がするのでロケット砲かチャフ発射機?(魚雷発射筒を兼ねているのかもしれません)
間近で見れなかったのは残念ですが、普段見慣れている日米どちらの艦とも諸々異なる中国海軍の艦艇を見れたのは非常に貴重な経験となりました。
次回、来日することがあれば一般見学の機会もあることを願いたいです。
太原、谢谢你的横幅(太原、横断幕をありがとう)
请再来日本、旅途愉快(また日本に来てください、よい旅を)
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