航空無線でよく聞く言葉④
航空無線でよく聞く言葉④
Full Stop/Touch and go
航空機から管制塔に、着陸のリクエストをする時、逆に管制塔から航空機へ着陸のクリアランスをする際、「フルストップ」「タッチアンドゴー」を付けます。
フルストップは滑走路上で完全に停止すること。
タッチアンドゴーはご存知のとおり、着陸後すぐに再度離陸に移行することです。
定期輸送の旅客機では、そもそも「フルストップ」が当たり前なので「クリアドフォーランド」で着陸を許可しますが、軍用機は訓練を兼ねて飛行を行っているので頻繁にタッチアンドゴーを行います。
当然、ドラッグシュートは「フルストップ」でしか開きません(笑
ちなみにタッチアンドゴー訓練を行っている航空機が、管制との交信で
「Next Full stop」
と言っていることもあります。
これは「これでタッチアンドゴー訓練終了しますんで、次は着陸して止まりますね」と先に管制へ教えてるんです。
管制からすれば、次の予定が分かっているほうが、余裕を持って対応出来ますからね。
Direct
英語読みだと「ダイレクト」ですが、管制だと「ディレクト」と発音しています。
ただ実のところ意味は同じで「直接」という意味合いです。
「○○まで直行します」or「直行を許可します」などといったときに使用します。
「Bravo01 , HYAKURI TWR , Direct down wind Approved」
ブラボー01、百里タワーです。ダウンウィンドレグまで直行を許可します。
周辺のトラフィックが少ない場合などに、一番最短ルートを飛びたいときなど、たまにリクエストしてるのが聞こえます。
いつも詳しい解説ありがとうございます。
フルストップってフルブレーキでエアブレーキやパラシュートで極力短く止まる事かと勝手に思ってました(笑)
戦闘機も民間機のように逆噴射とかして距離を短くしたりできるんですか??
あと良く聞くのに判らないのは「パラレルインサイト」とか、「レポートコースライン」などがあります。
機会があれば解説とかお願いします。
戦闘機に逆噴射は無いですが、ノーズギアの接地をギリギリまで待って機体全体でエアブレーキにしたり(機体の大きなイーグルがよく使います)、記事画像のファントムみたいにドラグシュート使うかですね。
「レポートコースライン」はあいにく分からないのですが、「パラレルインサイト」は察しがつくので、次回の記事で反映します。
戦闘機も機種によっては逆噴射のような事をする事ができます。エンジンの排気ノズルが動いて後方ではなく前方に向くことによって着陸距離を短くすることができるというシステムが戦闘機ではありますね。